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Sansan:名刺管理からビジネスプラットフォームへ

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    全体公開
    Department: 企業研究

    こんにちはチャレンジャーベースアカデミーの教育実習生(インターン)のKENです!
    以前、新卒年収560万円の日系SaaSがあると話題になっていました。そんな企業あるのかよ、と思って調べてみたところ、それがSansanでした。
    それではなぜそこまでの給与を出せるのか、なにをやっているのか、調べていきましょう。

    チャレンジャーベース的おすすめポイント

    1. 日系SaaSの中でも高い給与水準
    2. 洗練された営業プロセスと教育体制
    3. 社内におけるキャリアの柔軟性(IS→FS、IS→マーケなど)

    当サイトを運営するチャレンジャーベースでは、Sansanをはじめとする日系&外資IT企業への転職支援を行っております。
    お気軽に、こちらのフォームからお問い合わせください。

    サマリー

    • 設立年:2007年
    • 従業員数:1,317名(2023年5月31日時点)
    • 業種・事業内容:情報・通信業
      働き方を変えるDXサービスの企画・開発・販売
    • 本社所在地:〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-52-2 青山オーバルビル 13F
    • 公式ウェブサイト:URL
    • Wikipediaページ:URL
    • 上場・非上場:東証プライム4443

    事業内容・創業経緯

    さて、どのような事業内容なのか見ていきましょう。

    事業内容

    ①営業DXサービス「Sansan」

    まずはSansanから。「営業を強くするデータベース」をコンセプトに、クラウド型の営業DXサービスです。

    参考:Sansanの主な機能

    「Sansan」は企業情報を確認でき、名刺やメールからの情報をAIでデータ化・蓄積。接点の有無に関わらずデータベースを構築し、外部ツールと連携してマーケティング活用が可能。組織・人事の変動や最新ニュースも更新・通知します。

    そして、ビジネスモデルは以下の図の通りです。

    参考:Sansanのビジネスモデル

    ②インボイス管理サービス「Bill One」

    次に、「Bill One」があります。これは「請求書受領から、月次決算を加速する」をコンセプトにインボイス管理*をするクラウドサービスです。

    *インボイスとは、販売先に対し、税率と税額を正確に伝えるために、従来の区分記載請求書に必要事項を追記した請求書のことです。

    紙の請求書は、迅速に高精度でデータ化される一方、PDFはメール経由での受領後にデータ化されます。そして、これらの情報はクラウド上での一元管理と業務処理が可能となります。その結果、決算の早期化やコストコントロールはもちろん、収益機会の拡大が期待できます。さらに、外部の会計システムとも連携が可能です。

    ③キャリアプロフィール「Eight」

    「Eight」は、名刺スキャンで自身のキャリアプロフィールを作り、人脈を簡単に管理するアプリです。名刺をスキャンして独自のプロフィールを作成し、他者の名刺もスキャンでデータ化。変更情報や近況をリアルタイムでキャッチし、キャリア関連情報も収集できます。

    また、転職意向を設定し、企業からのスカウトも受け取れます。このサービスは、企業向けと個人向けの有料プランで展開しています。

    EightはSansanとは違い、個人向けのビジネス用SNSであるという点です。転職活動や営業活動をこのプラットフォーム上で行うことができるようです。

    とある外資ITのIS(インサイドセールス)の方は、Eightを用いた営業をしているとおっしゃっていました!

    参照:Sansanの事業内容

    創業経緯

    実は代表の寺田氏は小学生時代から起業を志しており、大学卒業後は総合商社の三井物産に入社しました。
    そして寺田氏は会社員時代に名刺管理に困っていました。毎日やり取りされている膨大な数の名刺をデータ化すれば大きなインパクトを与えることができると考えたようです。

    Sansanの創業経緯

    企業のミッション・ビジョン・バリュー

    次に、企業文化についてみていきましょう

    Mission~出会いからイノベーションを生み出す~

    Vision~ビジネスインフラになる~

    Values

    • 仕事に向き合い、情熱を注ぐ
    • Lead the customer
    • 体験を想像する
    • 意思と意図をもって判断する
    • 最速を目指す
    • 強みを活かし、結集する
    • 感謝と感激を大切にする
    • 変化を恐れず、挑戦していく

    ロゴに込めた想い

    ところで、Sansanというロゴにはどのような意味があるかわかりますか?
    ”San”(~さん)は、”Mr”や”Ms”にあたる 「人」を象徴する言葉です。
    つまりSansanは人と人、出会いを表しており、展開されているサービスとも合致しますね。

    参照:Sansanのカタチ

    導入事例

    さて、実際にSansanはどのような企業でどのように活用されているのでしょうか?
    導入事例を見ていきましょう。

    住友商事株式会社:総合商社特有のグローバルネットワークを強化

    導入背景

    1. 名刺管理方法の標準化
    2. 「見える化」による連携強化
    3. 業務効率の向上と付加価値の創出

    課題

    1. 非効率的な名刺管理と情報共有
    2. 営業活動を行う前に必要としていた冗長なフロー
    3. 担当者不在時のバックアップ体制の整備

    導入効果

    1. 名刺管理に関する手間や時間が大幅に削減
    2. より付加価値の高い仕事をするための環境構築
    3. 名刺情報を全社的に共有することによる連携強化
    4. 担当者不在時におけるバックアップ体制の構築

    例えばベトナム担当の社員は今まで名刺の束をバッグに入れて持ち歩いていました。導入後はその必要がなくなり、訪問先までの道順までSansanで調べられるようになったようです。異なる国を担当する同僚への顧客紹介も容易であり、業務効率化を実感しているようです。

    グローバルにビジネスを展開している総合商社ならではの効果ですね!

    参照:住友商事へのSansan導入事例

    競合企業・市場動向

    競合企業

    営業DX系ツールのSansanの競合製品はSky(株)のSKYPCEや(株)インターパークのサスケLeadなどがあります。比較サイトを見てみると詳細がわかります。
    また、CRMやSFA*としての利用も期待できるツールのため、Salesforceやkintoneなども競合と捉えられそうです。

    *SFA=Sales Force Automation:営業支援システム

    インボイス管理のBill Oneの競合サービスは以前紹介したTOKIUM社のTOKIUMインボイスや(株)LayerXのバクラク請求書などが挙げられます。

    キャリアプロフィールサービスEightの競合はFacebookやLinkedin、YOUTRUSTなどのビジネスSNSが挙げられるでしょう。

    Sansanの競合優位性

    サービス領域が拡大しているため競合が多いことは事実でしょう。
    しかし決算説明資料によると、

    1. 名刺情報のデータ化オペレーションの確立
    2. 圧倒的な市場シェアと厚い顧客基盤

    などが説明されています。

     

    参照:Sansanの決算資料

    そもそも、名刺管理アプリといえばSansanというブランディングはできており、認知は圧倒的です。その中で膨大な顧客データの資産化と利活用を推し進めていけば、より強いMoat(モート、競合優位性)が築かれるのではないでしょうか!!

    強み・弱み

    強み:高い技術力と圧倒的な市場シェア

    上にある競争優位性の画像を見れば高い技術力について理解できると思います。
    加えて前述の通り、主力事業の名刺情報管理周りの事業において、長い実績と80%以上と高いシェアを誇っています。それを実現する技術力もあり、今後もAPI連携等を推し進めることでの事業領域拡大が見込めるでしょう。

    (活用例)SansanのSalesforce連携

    そして、技術力と高いシェアの表れとしてSalesforceとの連携があります。

    Sansanは99.9%の精度で、名刺をデータ化。
    その最新かつ正確な顧客データを、
    Salesforceに連携することで、データ入力や
    更新作業の負担がなくなり、業務効率化を実現しているようです。

    参照:SansanとSalesforceの連携

    弱み:コストパフォーマンス悪化のリスク

    一方で私自身としては、名刺情報管理や請求書管理については独自色を出すことは難しいと考えます。加えて領域拡大に伴ってスタートさせたクラウド関連事業は参入障壁が低く競合が多数います。

    つまり上記2点の理由からコストパフォーマンスが相対的に悪化してしまい、シェアが下がる可能性はありそうです。
    (この文脈での「コストパフォーマンス」とは、Sansanのサービスが他の競合サービスと比較して、同じ価格帯でより高い価値や効果を提供できなくなる可能性がある、というリスクを指しています。)

    福利厚生・職場環境

    さあ、次は福利厚生や職場環境についてみていきましょう。

    福利厚生

    Sansan独自の福利厚生や制度を紹介します。

    • Know Me:異なる業務に当たっているメンバーが、社内交流のために三人一組で食事をする場合に飲食費が補助される。
    • Geek Seek:知識習得や業務効率向上に必要な書籍、ツールの購入やイベントなどの参加にかかる費用が補助される。
    • H2O:自宅の最寄り駅が表参道駅または渋谷駅から2駅以内の場合に、家賃にかかる費用の一部が補助される。
    • M2O:新卒入社時に表参道駅または渋谷駅から2駅以内が最寄り駅の住居に引っ越した場合に、新生活を始めるための費用として一定額が支給される。
    • どに~ちょ:休日の静かな環境で業務を行う方が生産性や効率を上げられる場合に、平日と休日の勤務日を入れ替えられる。
    • OYACO:小学校6年生までの子どもがいるメンバーが仕事と子育ての両立を目指す。育児関連のサービスの利用に対して補助が受けられる。
    • チャージ休暇:7月から10月までの期間中に連続3日までの特別休暇を取得できる。

    職場環境

     

    新渋谷本社(2024年7月をめどに移転)

    働く環境

    Sansan Innovation Lab
    イノベーションラボがあるのおしゃれ!

    参照:Sansanの働く環境

    実は、本社が渋谷駅直結の「渋谷サクラステージ SHIBUYAタワー」へ移転するようです。本社周辺に点在していた複数の拠点を一カ所に集約されるとのことです。
    儲かってそうですね(^▽^)/

    給与情報

    Indeedの情報によると、

    • プロダクトマネージャー:967万円
    • アーキテクト:1,266万円
    • システムエンジニア:1,122万円
    • エンジニア:971万円
    • Webエンジニア:850万円
    • 企画営業:836万円
    • マーケティング:662万円
    • プロダクト開発:1,178万円

    メガベンチャーの中でも高い平均給与だと思います。

    そして、何より注目なのは新卒の給与を560万円に引き上げ話題になったことでしょう!
    「Sansan」の進化、「Bill One」の急成長などにより事業拡大を続けていることが背景にあるようです。
    参照:Sansan、新卒初任給を年収560万円に引き上げ

    採用情報

    さあ、最後に採用情報です。

    新卒採用

    新卒採用の採用情報はこちらのサイトをご覧ください。
    総合職/エンジニア職/研究開発職/デザイナー職での募集がされています。
    前述の通り、新卒給与を年560万円に引き上げたことは驚きですね。

    中途採用

    総合職の採用情報はこちらのサイトをご覧ください。
    職種はかなり具体化されており、「Bill One」の「インサイドセールス」のように製品と役割まで指定されているものが多いです。

    チャレンジャーズアカデミーとは

    最後までお読みいただきありがとうございます!

    ちなみに当サイト(チャレンジャーズアカデミーは、日系&外資IT転職に強いエージェント、チャレンジャーベース(株)が運営する

    「法人向けIT」の領域でキャリアを作っていきたいすべての人

    を対象とした会員制メディアです。

    SmartHRといった日系大手企業や普段目にすることのない外資IT企業を紹介し、会員(チャレンジャー)向けのイベントなども開催しています。

    そして、今回紹介したSansanにも先輩チャレンジャーがいます。

    自分自身がどのようなキャリアを歩みたいのか、そのうえでどのような職種で活躍したいのか。一人で抱え込まず、こちらのフォームからぜひ弊社に相談してください!

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