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なぜ仕事ができるおじさんは、車を好きになるのか ── 外資IT営業と車の、構造的な相性の話

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    全体公開

    おっす、学長トミオや。

    ポルシェ買うてもうた話は、もう読んでくれたやろか。まだの人は先にこっちや → ポルシェ、買うてもうた。

    あの記事を出したあと、いろんな反応をもらった。そのなかにこういうのがあった。

    「トミオさん、なんでそんなに車好きなんですか」

    ええ質問や。せやから今日は、その根っこの話をする。

    ちょっと周りを見てみてほしい。キミの会社の、仕事ができるおじさんら。ここで言う「おじさん」は、だいたい30代後半から40代。営業で数字を作り続けてきた人や。超大手相手に切った張ったしとる現役のトップAE(営業)もおれば、マネージャーや本部長になった人もおる。たいてい家庭があって、平日は仕事、週末は家族で埋まっとる人らや。あの人ら、車の話になると急に目の色変わらへんか?

    あれは偶然ちゃう。稼ぐ営業が車にハマるのは、構造的な必然やというのがワイの結論や。今日はそれを解剖する。これは車の話をしながら、実は「稼いだ先の、時間の使い方」の話やから、車に興味ない人こそ読んでほしい。

    先に、答えを1枚にまとめとく。

    稼ぐおじさんが車にハマるメカニズム。稼ぐと時間が減り、大抵の趣味は時間を要求するが、車だけはどうせ発生する移動に乗る。しかもモノとしてそこにあり、操るのが気持ちよく、仕事の外の人間関係も広がる

    ここから、順番に説明していくで。


    稼ぐほど、足りんくなるのは時間や

    営業として結果を出し始めると、あることに気づく。増えるのはカネで、減るのは時間やということにや。

    商談は増える。任される数字はデカくなる。社内で頼られる場面も増える。ありがたいことやし、それが稼げる理由でもある。せやけど、通帳の残高と反比例して、自由な時間はどんどん貴重品になっていく。

    しかもこれ、仕事だけの話やない。30代40代で稼げるようになった頃には、家庭を持っとる人も多い。平日は仕事で埋まって、夜にジムか打ちっぱなしの1〜2時間が取れたら上出来。週末は家族のもんや。子どもの用事、家のこと、あれこれ。ワイも3児の父で、週末はほとんど家族と過ごしとる。気づいたら「自分ひとりのために使える時間」が、細切れでしか残ってへん。人生で一番希少な資源や。

    ほんで、こういう人間に世間は言うてくる。「趣味を持て」「人生を楽しめ」と。ごもっともや。せやけど大抵の趣味は、時間をよこせと言うてくるんや。

    ゴルフのラウンドは1日消える。旅行は休暇が要る。釣りも登山もキャンプも、まとまった時間と引き換えや。どれもええ趣味やで。でも細切れの時間しか持ってへん人間ほど、真っ先に削られるのはこっち側や。「今期が終わったら行こう」と言うてるうちに、1年が終わる。心当たりあるやろ。

    稼ぐ営業の1週間。平日は仕事と電車通勤、週末は家族と用事で埋まり、週末の車での移動時間だけがオレンジで示されている

    車は、時間を要求せえへん

    ほんで、車や。

    車が他の趣味と決定的にちゃうのは、ここや。車は、新しい時間をほとんど要求せえへん。

    都内で外資ITの営業やっとる人間は、平日は電車や。車通勤なんてほぼおらん。せやから車の出番は週末や。──ほんで、その週末が家族と用事で埋まっとるという話を、さっきしたばっかりやな。

    考えてみてほしい。週末の移動は、どうせ発生する。家族の送り迎えも、買い出しも、実家への帰省も、たまの遠出も。週末には「移動」という名の、避けられへん時間がしっかり埋め込まれとる。

    ええ車に乗るというのは、そのどうせ発生する時間を、まるごと楽しみに変えるということや。趣味のために時間を捻出するんやなくて、すでにある時間の質が上がる。土曜朝の送り迎えが、ちょっと楽しみな時間になる。家族を乗せた帰省の高速道路が、ドライブになる。

    車は、家族の時間と食い合わへん。 ゴルフは家族を置いて出ていく趣味やけど、車は家族を乗せて出ていく趣味や。週末の家族サービスそのものが、自分の楽しみの時間にもなる。趣味と家庭が同じ時間の上で両立する──こんな趣味、他にそうそうないで。

    雪山からの帰り道、家族用のミニバンの車内で子どもたちと

    スキー帰り、家族用のミニバンの車内。運転は奥さん、ワイは助手席。家族の車はいつもこの配置や。

    ついでに言うと、ゴルフに行くにも車や。電車とクラブバスでも行けるけど、朝5時にバッグ担いで駅に向かって、バスの時間に縛られて、というのは億劫やろ。ワイの場合、ゴルフ場までの往復が、ラウンドと同じくらい楽しみやったりする。車は他の趣味と食い合うどころか、他の趣味の入口も広げてくれる

    カネはあるけど時間がない──そういう人間にとって、これほど筋のええカネの使い方は、そうそうないで。前の記事で「カネは体験に変えるのが一番ええ」という話をしたけど、車はその体験を日常のなかに埋め込めるという点で、ちょっと特別な存在なんや。

    しかも、何年も飽きへん

    「移動が楽しくなる」だけやったら、ええ車を買うた最初の3ヶ月で終わりそうな話やろ。せやけど車が長持ちする趣味なんには、ちゃんと理由が2つある。

    1. モノとして、そこにおる。
    駐車場に降りたら、おる。朝見るたびに「これはワイが働いて手に入れたモンや」と物理的に確認できる。この所有の実感は、何年経ってもじわじわ効く。

    2. 操るのが、純粋に気持ちええ。
    アクセルを踏んだら加速する。ステアリングを切ったら曲がる。当たり前のことやけど、自分の操作に機械が0.1秒で応えてくれる──この対話は、何年やっても飽きへんのや。提案の結果が出るのは3ヶ月後、という世界で生きとるワイらには、この即レスがまた染みる。サーキットに行かんでもええ。スーパーに行く道の、いつものカーブひとつで味わえる話や。

    「仕事ができるおじさん」ほど車にハマる理由は、シンプルや。時間がないからこそ、日常のなかに楽しみを埋め込みたい。そしてその楽しみが、消耗せんと長持ちする。 その両方を満たすのが車や、ということや。

    車がくれる、仕事の外の人間関係

    もうひとつ、これは乗り始める前のワイが想像してへんかった効能や。

    ワイはAMG Private Loungeという、メルセデスの中でもAMGオーナーだけのコミュニティに入っとる。先日そのイベントで、富士スピードウェイに行ってきた。集まったのは、世代も職業もバラバラの人たちや。ワイより一回りも二回りも上の先輩らと、車という共通言語ひとつで話が弾む。

    富士山を背景に並ぶAMGオーナーたちの車

    富士スピードウェイ、AMG Private Loungeのイベントで。真ん中がワイの45S。

    考えてみてほしい。IT営業をやっとると、人間関係はどうしても業界の中に閉じていく。会う人間は同業か、顧客か、エージェントや。話題は数字と、製品と、誰がどこに転職したかや。それはそれで楽しいんやけど、世界がひとつしかない状態は、キツい時に逃げ場がない。

    車のコミュニティには、肩書きもクォータもない。ワイが何を売っとるかなんて、誰も聞かへん。あるのは車の話だけや。仕事とは別の座標軸で人と繋がれる場所を持っとること──これは30代40代と歳を重ねるほど、効いてくる資産やとワイは思う。

    「仕事ができるおじさん」らが車好きなんは、たぶんこれを知っとるからでもあるんやろな。

    おじさんに限った話ちゃうで。 稼いで、時間がなくなって、週末が家族のもんになった人間なら、性別も年齢も関係なく同じ構造の中におる。おじさんが先にハマっとるだけや。

    ワイの場合

    ワイ自身の話を少しだけしとく。子どもが生まれたタイミングでトヨタのヴォクシーを買って、10年乗った。運転はほぼ奥さんで、ワイはずっと助手席か後席や。いま家にある家族用の日産セレナはその後継で、配置も同じ。つまりワイは、生まれつきの車好きやない。ハマったんは、40を過ぎてからや。

    ミニバンの後席で眠る子どもたち

    ヴォクシー時代。助手席はベビーシート。ワイは後席の真ん中で、両膝に子どもが寝とる。

    家族の足はセレナやから、ワイの車はもう自分の楽しみに振り切れとる。ここまで来たら「時間を要求せえへん趣味」とはよう言わん(笑)。せやけど入口は、キミの週末の移動でええ。中古のコンパクトカーでええ。移動が楽しみに変わって、モノとしてそこにおって、操って気持ちええ──値段は関係ない。

    地下駐車場に停まるメルセデスAMG CLA45S

    いまの相棒、CLA45S。この車の話は、またそのうち。

    このシリーズでやること

    というわけで、ライフスタイル学科の車シリーズ、ここから本編や。

    ここから先は、いろんな角度から車の話をしていく。ワイ自身の話も、周りのおじさんらの話も、若手が何を買うたかの話も、最初の一台の話も。スペック表の比較はせえへん。ワイは車の専門家やないし、キミが知りたいんもそこやないやろ。

    見る物差しは、今日話したことや。日常の移動が楽しみに変わるか。見た目に惚れられるか。操って楽しいか。 この目線で書いていく。せやからこの記事が、シリーズ全体の幹になる。

    車に興味が湧いてきた人は、楽しみにしとってくれ。まだピンと来てへん人も、たまに覗きに来てや。ある日突然、刺さる日が来るかもしれんで。


    ちなみにこのAcademyの運営元は、外資IT特化の人材エージェント・チャレンジャーベースや。ワイはその学長として書いとる。稼いだ先に何を置くか、この記事で少しでも具体的になったなら、次はそこに向かう話をしよう。ワイに相談してくれ。うちの運営元のエージェント面談に繋ぐで。車の購入相談は……まあ、面談のアイスブレイクにはなるか(笑)

    トミオに相談する

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    ほな、今日はここまで。

    Happy Selling!

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