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New Relic:オブザーバビリティのトップシェア企業

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    全体公開
    Department: 企業研究

    こんにちは、チャレンジャーベースでインターンをしているNANAです!

    今日、分散型システム(複数のコンピューターをネットワークで接続し、作業を分担しながら稼働しているシステム)のパフォーマンスを向上させるために重要とされているのが、”オブザーバビリティ(可観測性)”です

    分散型システムは機能の追加や変更がしやすいメリットがある反面、運用管理が複雑になってしまいます。そこで必要となるのが、オブザーバビリティの機能です。
    システムの動き・出力を観察するに留まる従来の”監視体制”に対して、その観察からトラブルの原因を探し当てるのが”オブザーバビリティ”といえます。(後でもっと詳しく説明します!)

    今回紹介するのは、そんなオブザーバビリティサービスを提供するトップシェア企業、”New Relic”です。
    どんな企業なのか、気になる詳細について見ていきましょう!

    ちなみに、、New Relicは弊社がエージェントとしてお勧めしている会社でもあります。トミオ学長がカントリーマネージャーと小西さんとやりとりした際のエピソードもお話ししているので、以下の記事も是非一緒にご覧ください!

    外資、復活してきたかも!トミオがマジで推したい求人3件をご紹介!!

     

    チャレンジャーベース的おすすめポイント

    1. カントリーマネージャーがめっちゃ紳士(トミオ学長談)
    2. 非常に注目度の高い領域でトップシェア(競合にDatadog, Dynatrace, Splunk)
    3. 外部向けサービス監視での利用が多く面白い(例:Abema, TVer, FamilyMartなど)

     

    サマリー

    • 設立年:2018年(本社は2008年)
    • 従業員数:約2,700人(日本支社含む全体数)
    • 代表取締役社長:小西真一朗
    • 事業内容:オブザーバビリティ・プラットフォームの提供
    • 所在地:(日本支社)東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウンタワー 18F
    • 売上高:約1,384億円 (2023年3月時点、総売上げ)

    参考:公式ファクトシート

     

    ミッション・バリュー

    ミッション

    – Be the source of truth for every engineer to make decisions every day – with data, not opinions – at every stage of the software lifecycle.

    私たちはすべてのエンジニアが日々意思決定をするための、真実の源になりたい。それはデータに基づき、個人的な意見ではなく、あらゆるソフトウェアサイクルのステージへ。

    バリュー

    • Bold(勇敢さ):イノベーションを起こすためにリスクを恐れず立ち向かうこと
    • Passionate(情熱的):お客様にときめき、また、お客様にときめきを届けること
    • Accountable(責任感):プライドを持って高い目標を掲げ、必ず達成すること
    • Authentic(誠実さ):常に真心を込め、正直であり、インクルーシブであること
    • Connected(連帯感):社員一人一人と信頼でつながること。チームであること

    参考:New Relicのカルチャー

     

    オブザーバビリティってなに?

    一言にオブザーバビリティと言っても、まだどんなものか分からないですよね。ここでは、”オブザーバビリティとは”から始まり、導入のメリットやオブザーバビリティにおいて必要な要素について説明します!

    オブザーバビリティとは:予期せぬトラブルに機能する

    オブザーバビリティとは、オブザーブ(観測する)と、アビリティ(能力)を組み合わせた複合語で、日本語では”可観測性”あるいは”観測する能力”などと訳されます。

    システム上で何らかの異常が起こった際に、それを通知するだけでなく、どこで何が起こったのか、なぜ起こったのかを把握する能力を表す指標、あるいは仕組みを指します。

    つまり、オブザーバビリティでは、エラーという結果だけでなく、そこに至るまでの道筋を逆に辿って、トラブルの原因を探り出すことができるのです。そのため、予期せぬトラブルに対しても有効に機能します。

     

    メリット

    ここではオブザーバビリティを導入するメリットについていくつか紹介します。

    1.サービスの信頼性向上

     

    オブザーバビリティによりデジタルサービスを常に監視・分析することで、障害が起きた際の迅速な解決が可能になります。このスピード感のある対応により、サービス利用者からの信頼性を向上させることができます。

    2.チーム間コラボレーションの改善

    従来の監視体制では、サービスを拡充させたい開発側と、リスクの高い改変を避けたい運用側で対立が生まれていました。しかし、オブザーバビリティ導入によりソフトウェアの全てのライフサイクルにおいてフィードバックが得られることで、サービスを高いレベルで保てるようになります。サービスの安定性が担保されることで、システム障害にはチーム全体で取り組めるようになるのです。

    3.ビジネスと収益の成長

    ”画面表示が◯秒遅れると、売上が◯%落ちる”という話はよく聞きますよね。オブザーバビリティの導入によってサービスの遅延やエラーといったトラブルを防ぎ、洗練されたサービスを届けることができるようになるのです。オブザーバビリティはビジネスと収益の成長にも繋げることができます。

    また、どのような場面でどのような選択をしたのかという顧客行動の理解を深めていけば、収益維持率を向上させることもできます。

    4.オペレーショナル・エクセレンス(優先順位付け)

    オブザーバビリティは複雑化したシステム上での問題特定を容易にし、優先順位を付けて対処することを可能にします。つまり、余計な時間と手間が減り、開発者とエンジニアの生産性が高まるのです。

    オブザーバビリティの3要素+1

    1.メトリクス:数値化された情報

    メトリクスとは、メモリ使用率やCPU使用率などの定期的にグループ化または収集されたデータのことです。秒単位で”何が起きているか”を検知できます。

    2.トレース:対処するための出発点

    トレースは、問題が起こった処理のプロセスを可視化したデータです。トラブルシューティングや障害の発生源の特定がこれにあたります。”どこで問題が起こったのか”を突き止めます。

    3.ログ:分析することで、根本原因にだどりつく

    ログは障害によって起きた”結果”を表すものです。OSやアプリケーションなどから出力されるテキスト情報のことで、根本的な原因究明の入り口となります。

    +1.イベント:真のオブザーバビリティを実現する要素

    こちらは、New Relic特有の概念であり、周知の”オブザーバビリティの三本柱”に追加された要素です。イベントデータを取得・保持することで、障害が起きた際に一連のプロセス上のどこに障害要因があるのかを迅速に、的確に特定できます。イベントデータを利用して初めて、真のオブザーバビリティが実現されるといえるのです。

    ここまでオブザーバビリティの重要性について見ていきました。近年の複雑化したシステムで洗練された、安定的なサービスを提供するためには、オブザーバビリティは欠かせない要素といえますね。

    参考:New Relicが紹介するオブザーバビリティについて

     

    プロダクト紹介

    では、肝心のプロダクトについて見ていきましょう!New Relicが提供しているのは、デジタルビジネスのあらゆる重要指標を観測可能にする”オブザーバビリティプラットフォーム”です。具体的にどんなサービスなんでしょうか。

    ①デジタル顧客体験を顧客目線で把握

    New Relicでは、ユーザー目線でパフォーマンス指標を計測できます。ページロード時間や、エラーの発生、Java Scriptの挙動の計測はもちろん、モバイル(iOS/Android)にも対応したサービスを提供しています。フロントエンドとバックエンドの影響をリアルタイムに把握し、システム内部からだけではなく、ユーザー目線での計測も容易です。

    ②複雑なバックエンドシステムを把握

    Java,NET,PHPなど8言語と75のフレームワークに対応し、性能劣化の根本原因をコードレベルで把握可能です。オンプレミス環境、クラウド環境、モダン環境の全てにおいて可視化が可能です。

    ③リアルタイムシステム分析と運用管理

    NRQL(New Relic Query Language)により、New Relicに蓄積された全データを高速検索、自由度を高く分析、可視化を可能にします。さらに搭載された機械学習機能がフロントエンドからバックエンドまでの異常抽出・インシデントの自動紐付けなどを行なってくれます。システムの運用の超高速化を可能にしているのです。

    参考:ファクトシート

     

    導入事例

    東京海上日動システムズ株式会社:基幹システムのクラウドシフトをNew Relicで支援

    東京海上日動火災保険株式会社を中心とした東京海上グループのIT戦略を支える中核企業である東京海上日動システムズ株式会社の導入事例を紹介します。

    東京海上日動システムズでは、これまでオンプレミス(自社内にハードウェアを設置してシステム運用を行うこと)であった基幹システムをクラウド(インターネットを通じてサービスを必要な時に必要な分だけ利用すること)にシフトすること目指していました。

    導入背景

    • クラウドシフトを進める基幹システムのオブザーバビリティを向上させる必要性を感じていた
    • システムのクラウド化や疎結合化により、システム全体の状態が把握しづらくなり、障害発生時の問題切り分けに時間がかかることが懸念されていた
    • エンジニアのスキルレベルやサポート品質を含めたソリューションに優位性がある点が導入の決め手

    導入効果

    • オブザーバビリティの向上: 基幹システムの監視が高度化され、システムの状態や問題が包括的に把握されるようになった
    • 障害調査の効率化と品質の均一化:障害発生時の作業負担が軽減され、均一な品質での調査が可能となった
    • オブザーバビリティの向上: 基幹システムの監視が高度化され、システムの状態や問題が包括的に把握されるようになった

    参考:東京海上日動システムズ株式会社の導入事例

     

    第三者評価

    1.国内オブザーバビリティ市場:売上トップシェア!

    New Relicは、株式会社テクノ・システム・リサーチが発行する市場調査レポート「2023年版 サービスマネジメント市場のマーケティング分析」内のソフトウェア市場トレンド調査にて、オブザーバビリティ市場の総合メーカーシェア(ソフトウェア+SaaS)で34%の首位、SaaSメーカーシェアでも39%で同様に首位に位置づけられました。

    New Relicが首位を獲得したのは、オブザーバビリティ市場の調査開始以来、5年連続5回目となるそうです。

    New Relicはリーダーとしてオブザーバビリティ市場を牽引している存在であることが分かりますね。

    参考:New Relic公式News

    2.Garter Magic Quadrant

    New Relicは、2023年Garter Magic Quadrantのアプリケーションパフォーマンス監視およびオブザーバビリティ部門で、リーダーに選出されています。これは11回目の受賞です。

    参考:New Relic公式News

    3.GISV Partner of the Year-Japan

    2023年3月16日から17日に開催されたアマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社の「AWS Partner Summit Japan 2023」にて、「GISV Partner of the Year – Japan」を受賞しました。グローバル独立系ソフトウェアベンダーの日本におけるトップパートナーとして、圧倒的な導入数とAWSビジネスへの貢献が評価されました。

    参考:New Relic公式News

     

    競合企業・オブザーバビリティの未来

    競合企業

    競合企業としては、New Relicと同じく”Garter Magic Quadrant”のアプリケーションパフォーマンス監視およびオブザーバビリティ部門において、リーダーに選出されている企業が挙げられます。具体的には、Dynatrace, Datadog, Splunkなどです。シェア率としては、New Relicが39%(2021年時点)とトップシェアを獲得しています。

    ちなみに、チャレンジャーベースではDynatraceについての記事も取り上げています。是非こちらも一緒にご覧ください!

    Dynatrace:AIで”答え”を提供するシステム管理プラットフォーム(2024年1月9日更新)

    参考:EnterpriseZineによる活気づく「オブザーバビリティ」市場記事

    オブザーバビリティの未来

    ここでは、New Relicが公開している今後2〜3年のオブザーバビリティの導入計画についての考察を紹介します。New Relicが独自に行なった様々な業界の企業へのアンケートから作成されています。

    2024年の導入計画

    こちらは2024年度に導入が検討されているオブザーバビリティの機能の数を表したものです。2024年には、83%もの企業が少なくとも一つの機能を導入予定と回答しています。オブザーバビリティの重要度が今後増加していきそうですね。

    導入計画の概要

    こちらは、2024〜2026年までにオブザーバビリティを導入検討する企業が回答した、導入したい機能の概要です。上位のネットワーク監視やデータベース監視などの機能は、現在でも70%以上が導入していますが、2026年までには90%超えの企業が導入を検討しているようです。

    これらのデータは、今後オブザーバビリティの需要が高まり、オブザーバビリティ市場がさらに成長することを示しているいえますね。

    参考:New Relicによるオブザーバビリティの未来

     

    福利厚生・職場環境

    福利厚生

    健康

    • 年次健康診断
    • インフルエンザ予防接種補助
    • 健康増進手当
    • 社員アシスタントプログラム:従業員と家族が対象

    レジャー・リフレッシュ

    • 三井不動産ホテル&リゾート:法人価格で利用可
    • 福利厚生代行サービス「FOND」

    妊娠・育児・介護

    • New Relic Paid Parental Leave / NRPPL(有給):
      産後1年以内に12週間 (OTE100%支給)
    • 短時間勤務制度
    • 残業免除制度
    • 残業制限制度
    • 不妊治療等支援制度

    上記の他にも、様々な福利厚生がありました。もっと知りたい方はこちらをご覧ください。

     

    職場環境

    基本情報

    • 年次有給休暇:18日/年以上
    • 男女比:男性80%・女性20%
    • 職種別:営業職55%・技術職32%・その他13%
    • リモートワーク率:100%(2022年10月末時点)
    • 居住地:関東86%・関西10%・その他4%

    オフィス環境

    New Relicではリモートワーク率が100%のため、オフィス環境はシンプルな作りになっているようです。オフィス内には専用スタジオが併設されており、イベントやセミナーなどを高品質で届けるための環境が揃っています。六本木駅直結と、立地がとても魅力的ですね。

    参考:New Relicの職場環境

     

    給与情報

    OpenWorkの公式サイトから見ることができます。なかなかの高年収が期待できそうですね。

     

    求人情報

    募集についてはNew Relicの公式サイトから見ることができます。(見方で迷ったらチャレンジャーベースにご相談ください。)

     

    最後に

    最後までお読みいただきありがとうございます!

    当サイト(チャレンジャーズアカデミー)は、日系&外資IT転職に強いエージェント、チャレンジャーベース(株)が運営する、「法人向けIT」の領域でキャリアを作っていきたいすべての人を対象とした会員制メディアです。
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    もちろん、今回紹介した”New Relic”についてのお話もすることができます。

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