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ADHD当事者のための外資IT営業のすすめ

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    Department: 学長コラム

    おう!トミオやで!

    この間から外資ITレイオフ対応完全マニュアルの執筆を進めてるんやけどな、全然完成が見えてこんねん。

    なので今日は、一気書きできそうなトピックを選んでお茶を濁す皆の期待に応えるで!前からずっと書いてみたいと思ってた話題だから、書き始めたら一気やったわ。

    質問とか転職相談のリクエストとかあったら、こっちのフォームから連絡してな。

    はじめに

    ADHD当事者の仕事選びはとても難しい。なぜなら、苦手なことが多すぎるため多くの職場で無能の烙印を押されて働くことになるからだ。使えないゴミクズとして仕事をしていくのは、メンタルに効く。効き過ぎる。

    しかもADHDの厄介なところは、発達障害を持っている人間であることが見た目だけで判断できないところだ。そのため、社会に出たADHDの多くは仕事ができなすぎてフルボッコにされ適応障害かうつ病になる

    「ADHDの人なんてあんまり出会ったことないよ」という定型発達の人間は多いのではと思料するが、それは、多くのADHDが単なる適応障害やうつ病の人として君の目に入っているからである。(※実際、韓国の大学病院で行われた研究によればADHD当事者は定型発達者の約10倍、精神疾患を併発しやすいという結果が出ている)

    そんなADHD当事者におすすめの、とっておきの仕事の話を今日はさせてもらうとしよう。

    ADHDのトミオはなぜ外資IT営業を選んだのか

    まず断っておくと、本アカデミーの学長トミオはWAIS-III知能テストとロールシャッハテストの結果により正式な診断を受けたADHD当事者である。ADHD治療薬を服薬した経験もある。

    僕自身も、ADHDとして生まれ落ちた多くの人々と同様に、小さな頃から様々な不慮の事故に見舞われてきた。

    • 大怪我:大火傷で入院した5歳。ナタで指を切り落としそうになった11歳。現在でも火傷痕は残っているし、右手の人差し指が左手より5ミリ短い。
    • 大学受験:センター試験の国語I・IIを解くべきところ、うっかり現代文だけ国語Iを解き試験終了5分前にミスに気づく。さらに二次試験に受験票を持参するのを忘れ受験自体を断念。
    • うっかり禁煙:10代の終わりにかっこつけて喫煙を始めたが、「タバコの箱を忘れずに家を出る」ということがどうしてもできず喫煙習慣の継続を諦めた。

    そんな僕が「やりたくない仕事」から逃げ続けた末に辿り着いたのが外資IT営業という仕事だ。え?外資IT営業ってしんどい仕事と違うの?って思うやんか。いい質問ですね。本題に入ろうか。

    そもそもADHDとはどういう発達障害か

    この記事の読者には定型発達の人も多いと思うので、改めてADHDの特徴について整理しておくとしよう。脳の欠陥なので直すことはできないが、当事者にとっても非当事者にとっても、その特性を知ることによりどのように対策していったらよいか考える一助になるのではと期待する。

    脳の報酬系がぶっ壊れている障害だ

    ADHDの脳は、報酬感や快感を司るドーパミン系が機能不全であると言われている。これにより、モチベーションの持ち方やインセンティブへの反応が世の多くの人間とズレてしまう。

    • 外的報酬より内的報酬:金銭や地位・名誉といった外的報酬にあまり関心を示さない。個人的な関心や情熱が高い活動に対して、高い集中力とエネルギーを発揮する。
    • 将来の報酬より即時の報酬:将来のために目の前の報酬を我慢、ということができない。長期的な目標よりも目の前にある快楽を選択してしまう傾向がある。

    興味のあることにしか集中力を維持できない障害だ

    「高い関心に基づく神経系」と呼ばれる。興味や情熱を感じる領域に対しては、非常に高い効率と創造性を発揮する一方で、関心が薄い事柄に対しては注意を維持するのが難しくなる。

    学習や仕事での選択、日常生活の中での優先順位付けに大きく影響する。トミオも上司から「ミーティングで興味のない話題になった途端に露骨につまらなそうにするのをやめなさい」と注意を受けたことがある。

    ワーキングメモリが圧倒的に少ない障害だ

    「実行機能の問題」と呼ばれる。情報を短期記憶で保持し、それを適切な時に利用する能力が著しく低いため、同時に複数のことを考え、進めるということができない。ミスや忘れ物が多い頻繁に電車を乗り過ごす物をどこに置いたかわからなくなる約束や会議の時間を忘れるといったADHDの異常行動はこの特性による。

    僕の知っている中で最もADHDの発現が強い知人は「コンビニで受け取ったレシートを捨てようと思ったのに、なぜか財布をレシート入れに投げ込んで帰ってきた」というエピソードを持っている。

    ADHDがやってはいけない仕事とは

    面白いと感じられない仕事はダメだ

    上では少し小難しく書いたが、ADHDというのは要するに「面白くないと頑張れない」という障害だ。

    定型発達の皆さんは甘えてんじゃねえと思うかもしれないが、実際に脳が故障しているんだからしょうがない。たとえば「単調な作業を繰り返す」みたいな仕事は絶対にやれない。

    しかも、いくら給料が高くても面白くないとダメだ。やる気が出ない。いや、そんなワガママばっか言うて一体どないすんねん…って思うやんか。

    実際、大抵はどうにもならないから適応障害やうつ病になるわけだ。わかりやすいな。ガハハ。

    ミスが許されない仕事はダメだ

    さらに、どれだけ頑張っても脳のワーキングメモリが少ない以上ミスはする。絶対にする。人の10倍する。

    だから、ミスが許されない仕事はやっちゃダメだし、特にミスが人の命に関わるやつはダメだ。たとえば、レーシングドライバー。たとえば、外科医。一回のミスで自分か他人が死ぬタイプの仕事は絶対に避ける必要がある。

    あと、減点法の仕事も避けたほうがいい。その代表格は銀行員だろう。どれだけミスなく正確にやれるか、という勝負を始めたら、真っ先に脱落するのが我々ADHDだからな。

    マルチタスクを求められる仕事はダメだ

    同時に2つ3つのことを考えて実行する必要のある仕事はダメだ。

    トミオが絶対にやれないな、と思う仕事が飲食店のシェフ寿司屋の大将だ。複数の客を同時に相手にしながら、並行して進行する複数テーブルの調理工程を管理し、客のグラスの空き状況を見ながら、新規予約の電話を取り、お勘定に対応し…意味わからん。人間がやれる仕事ちゃうやろ。

    とにかく、マルチタスクは避けろ。そう覚えてくれたらええわ。

    ADHDがやるべき仕事とは

    世の中はADHDに向かない仕事で溢れている。だから、間違った仕事を選んでしまうと奈落への一本道だ。

    かといって「障害だからしょうがないよね」と甘やかしてくれるほど世の中は寛容ではない。だから、ADHDの我々は、サバイブしていくために適切な職業選択をする必要があるのである。

    やるべき仕事を考えるのは簡単だ。「やってはいけない仕事」の逆を考えればいいだけだからね。

    1. 常に新しい挑戦が用意され、アップデートが求められる仕事

    ADHDが何より恐れるのは「退屈」だ。「つまらない」と感じてしまったら頭の回転が止まる。手が止まる。お地蔵さんの誕生。無能。生きる価値なし。給料泥棒。息をするコスト。うっフラッシュバックが…!

    話を戻そう。我々にとって怖いのは「退屈」だ。逆に言えば、退屈さえしなければ、多少体力的にきつかろうが、無理難題をふっかけられようが楽しく働ける。この仕事はクビになる確率が普通より高い?全然いいよね、退屈で死ぬよりは。

    どんどん挑戦が降ってくる仕事。アップデートが早く、常に新しい知識や考え方を入れていかないといけない仕事こそが、ADHDがやるべき仕事なのである。

    2. ミスをしても他のところで取り返せばいい仕事

    僕が誰よりも得意だと自認していることがある。謝罪だ。

    ADHDは、とにかくミスをする。忘れ物をする。自分がそういう人間であるとわかっている。だから、相手の言っていることと自分が言っていることが食い違ったら、即、自分が間違っていると判断して謝る。人生における謝罪の頻度と回数が圧倒的に多い。だから、ADHDは謝罪のスペシャリストだ。

    一方で、ただ謝罪しているだけでは「無能」を抜け出すことはできない。「結果を出せば細かいミスがチャラになる」というのがもう一つの条件だ。

    3. 一度にひとつのことだけやればいい仕事

    最後に、「マルチタスクを求められない」こと。これは絶対だ。

    ADHDは「シングルタスクの高速切り替え」ならできる。ただ、同時に複数のことを処理することだけが致命的に苦手だ。だから、「一度にやってくるお客さんが一組ずつである」とか、「オフィスで作業に集中したいときにはさせてもらえる」とか、そういう要素が大切になってくる。

    そうなると「自分の時間とタスク量を自分でコントロールできる仕事」がベストという話になる。

    ☆★☆ADHD当事者におすすめ!外資IT営業☆★☆

    外資IT営業の仕事は、シビアに結果を求められる厳しい仕事だと言われる。

    しかし、逆に言えば、「結果を出せば細かいことはチャラにしといてくれる」優しい仕事でもある。

    1. 新しい市場に新しい製品を売り込む!でもノルマは厳守♥

    特に僕みたいな「日本法人の立ち上げ」ばっかり参加してきたような人間にとっては、「まだ誰も知らない製品を、これまで何の接点もなかった人に売りにいく」というのが外資IT営業の仕事だ。

    誰も知らない製品、というのはもちろん自分自身も含めてだ。高速に知識のキャッチアップを行い、一体どこに潜在顧客がいるのかを探り当て、それを「ゲームオーバーになる前に」売上につなげる。ドキドキ☆ワクワク★刺激に溢れるゲームだ。そこにパワハラ上司のスパイスをチョッピリね♥

    さらば退屈の日々!ようこそ!痺れる激詰めの日常へ。外資IT営業はいいぞ。

    2. 結果を出した人間は神様扱い!出せなかった人間は

    僕は、めちゃめちゃミスをしてきた。お客さんに謝った回数もものすごい回数だ。でも、上司からミスを責められたことはない。必ず結果で自分を証明してきたからだ。

    僕は、Tableauに在籍した5年弱、一度も年間ノルマを落としていない。四半期の連続達成記録も、たしか10回くらいまでは持ってたような気がする。つまり、めちゃくちゃ甘やかされた

    一方で、直近まで在籍していたMedallia。ここでは最初の売上を立てるまでに1年半かかった。その間に上司からかけられたプレッシャーを思い出すだけで、いつでもどんぶり飯が食える。

    話がそれた。ミスは結果を出すことで挽回できる。外資IT営業はいいぞ。

    3. そもそも客は自分からこない、こちらから行くしかない

    最後にマルチタスクの話だ。営業のいいところは「お客さんが押し寄せてくる」なんて状況にまずならないところだ。押し寄せてきたらむちゃくちゃ儲かるからそれはそれで悪くなさそうだが「買いたいという電話がなりやまない」なんて事態はまず発生しない。

    こちらからアクションを起こさない限り案件は生まれないし、こちらから背中を押さない限りその案件は前に進まない。一度のミーティングで複数の顧客の相手をする、ということもない。

    プロアクティブなシングルタスクの繰り返し。だから外資IT営業はADHD当事者に優しい。外資IT営業はいいぞ。

    素敵!外資IT営業になるには?

    いい質問だ。そんな君におすすめの記事があるから読んでほしい!

    【30代で年収2000万】IT営業転職ロードマップ

    最後グダってごめん、ちょっと飽き

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    追記: 続編書いたから読んでみてな!

    元外資ITトップセールスのADHD仕事術(IT活用編①)

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